写真は美しいのに

写真や映画の何が良いって、嗅覚から隔絶された世界に収まり良く存在してるところかもしれない。 鼻は実にさまざまの情報をもたらしてくる、時に迷惑な存在で、そういえば何かを手に取った時に私が真っ先に行うことは匂いを嗅ぎ取ること...

the fourth person

窓越しに見る雷とか蝋燭の灯りのチラつきはドキドキする、一方は家内で行われる秘め事を断罪するように照らし、一方は秘め事の存在を暴こうとするように往来へ伝える。朝靄や西日が焦がし続けた栗毛に拐かされず真実を見つめ続けようとす...

6.18 ムテのコーヒー教室

コーヒー教室を行います。コーヒーの抽出についてお教えします。とにかく様々の情報が玉石混交のコーヒー世界。様々な人々が、各々の信条にのっとって、てんでバラバラの事を話します。私のコーヒー教室はどちらかというと、情報の波をま...

ごみくずの話

囲炉裏の煤で燻された家屋には虫が寄り付かなかったそうである。野菜の生育を阻害する雑草の類は山羊や羊が食べてくれたんじゃない?長い長い、長い人間生活の中である日突然、意義を見出されなくて排除された営みの、副次的な要素が、今...

ロールケーキ美味しいね

息子が熱を出し、幼稚園はお休み。とはいえ身体は動き、手持ち無沙汰な息子は妻と一緒にロールケーキを作ってくれ、それを私は食べた。文章下手か。 スポンジにくるまれたクリームが少し変わった味がするように思っていたところ、砂糖が...

とってもとっても怖い

使っていないピアスの穴が5つもある。風に転がるタンブルウィードのような定まらぬ趣向だ。もう十数年近く、右手の小指の爪には真っ黒なマニキュアと決めている、遠い友人。今日も明日も続けることと言えば、煙草に火をつけることくらい...

勉強しろ

蛍光灯と私の間にある前髪がうっすらと栗色をしている。ふわふわと視界を横切る糸くずがひとつ。鳥肌の立つ瞬間を捉えたり。 人を見つめ返して会話しなければならない事を知ったのはいつ頃だっただろうか。私の目はいつも覗き見だけをそ...

わかったら帰るんだ

この話にはどんな曲折も感傷も存在せず、ただ俺が馬鹿でお前も同じように馬鹿だという事実だけが、口を開くよりも出会うよりもずっと前から、事実として横たわっていた。それがまず一つ。 二つ目はない。会話を終えて煙草を揉み消し、そ...

幽霊は見えている

そこには浅はかな私にも手に取って掬えるほどの悲しみが溢れていた、人が不恰好にもがいている様や想像の集合体に、誰もがひっくり返るようなとびっきりの美しい名前をあてがいたい、しかし名前が全てを刷新できるのか、それは魔法になり...

もこもこの入道雲の過剰、白飛びするビルとビル街、手の中でどんどんとアイスクリームじゃなくなっていくもの。 この席はあなたが座るんだったか、あなたじゃない人が座るんだったか、そもそもそんな取り決めがあったのか、襟元の汗染み...