検屍を終えるぞ
やほう今夜は踊り明かすのだ検屍を終えるぞ タイムテーブルは把握してるあの人の出演時刻、21:00ジャスト。フロアに滑り込む私の、きっと耳に届く郷ひろみの『入江にて』。背骨にゼラチンが落雷し私はあやふやなステップを擦り付け...
やほう今夜は踊り明かすのだ検屍を終えるぞ タイムテーブルは把握してるあの人の出演時刻、21:00ジャスト。フロアに滑り込む私の、きっと耳に届く郷ひろみの『入江にて』。背骨にゼラチンが落雷し私はあやふやなステップを擦り付け...
ブサイクな痩せぎすのリスにも祝賀行き渡ってスーパーの伊豆の踊り子安いばかりで人を唾棄しないモップちりがみ「ね」交換、だと勘違いしていた過去私を抱きしめる春。すぐそこまで追っ手が来ていて、湯切りがままならない。
100年経っても日が昇らないとなれば次に考えることは冷凍庫のCFCについてテープに負荷のかからない映写機のこと細胞から最も多くの水分を奪う塩か砂糖についてどうして僕らこの船に乗らなきゃいけなかったもぎられる前に考えておか...
なあおい頼むよ、顎からガブリといってくれここはイーグルを狙いたいんだ幸い風もないし、朝一番のホールだあいつらが犬の糞を見落としたりしていない限り…俺の行くてを阻むものなんか何一つない『出生の秘密…』みたいなビギナーモデル...
極北を進路に据えて大腸は銀河を駆け抜けるここは破り捨てられたカリカチュアの厚紙の墓場大連の湿地帯をすり抜ける一枚のタブロー天気の話ひとつできないで爪ばかり伸びていく駅に向かう先週から予定されていた約束は交わした日そのまま...
彼はいつ何時でも誰かの視線を感じて、落ち着いてはいられなかった。しかしその視線の主が他人ではないこと、ともすれば、彼自身のものであることに気がつきつつあった。昆虫の標本は、そのどれもが翅をむしられていた。空を飛べる間の鳥...
スカンジナビアの町を覆ったのは基本的な暴動だったごく優しい熱波が作物を根底から枯らし、スーパーマーケットにはあらゆる早耳が列をなした木枯らしの吹き荒れる間に財産を数え終えた男はピックアップトラックを一台調達した荷台でソリ...
合言葉は単純なものだったが、虹色でなくてはならなかった。私はちょうど赤を切らしていたので、辰砂を調達に行かねばならない。奇しくも街には2年ぶりの列車がやってきており、車内で産まれた赤子のつけた花が水気を吸って甘い匂いを漂...
男は耳の中まで駅員に包囲されていた。彼のため息や毛繕い、笑う直前に現れる笑窪は全て駅員のためにあったし、これからもそうであるだろう。彼の訪れるレストランは超満員、アパレルショップは連日ソールドアウト。しかし彼が誰かの尊敬...
彼は学生の時分から、そののんびりした気質が災いして多くの失態を冒してきた。見かねた両親は彼を都会へ進学させることに決めた。時間士の普及した土地であれば、社会全体が彼の尻拭いをしてくれる、との魂胆だった。事実、彼は空いたベ...