車を根絶やしにできるか?
今日はポリバケツの中で目覚めた。
少女はうつむいたまま答えない。秘め事を蓄えた瑪瑙。
かわりにカマキリのつがいのブローチを差し出した…どうしてそれがつがいだとわかるの?
そりゃあ、だって…
なにかを二つ世界から切り取って並べるなら、それらが全く関係していないなんて、ありえないじゃない?果たしてそうだろうか…今度は男がうつむく番である。
靴下と、ハチミツの瓶…スパナと天ぷら…公衆電話と鯵…彼は新しく見つけた階段を嬉々として上る子供のような足取りでその場を後にする。
制約の中に見つける自由は、鉛筆で巻いたリボンのぎこちない撓み、みたいだ。