欠伸をする

日曜日だけど役に立ちたい。

息子と二日続けて花火をした。
そんな夏は、私の幼い頃の記憶では一度もなかったように思う。
教育にお金をかけてもらった。私は最高学府まで通い、卒業することもかなった。
だが性根としては、根っからの労働者で、空調の効いた酸素の薄い部屋で、身体を動かさずに仕事をするのはまるで、向いていなかった。
誰かの期待を、欠伸に連れ立つ涙に含ませて外に放り出す。
人が朝日の立ち上る頃に目覚め、働き、ダイナミックな夕映えの移り変わりを愛でながら家に帰り、食事をして眠る営みを繰り返すだけで、あらゆる惨めな気持ちから解き放たれてくれればいい。
ブルーズを美しいと呼んだ、だけどそれは停滞すべき美しさじゃなかった。
滅びてしまわなければならなかった。
それでも私は毎朝、あなたの目元のそばかすを見て綺麗だね、と思い、幸せに感じる。
この世の何一つ欠けてはならないのだろうか。
わからない。涙を伴って欠伸をする。