訪ねてこない人の列 Posted on 2020年10月27日 by coffeemute 取り沙汰された夏は20年あと、いまだ香りすらやってこぬ季節。 その時私たちが一緒にいることが、どんな意味をもたらすかな? どうにかして溢さずに平らげたソフトクリームの、包紙の鋭角、見上げるとクスノキ、猫。 だけど君は熱にひしゃげたプラスチックごみみたいに簡単に…簡単にうずくまってしまった。 なぎさも右手も全部、ふくろうの寝床に置いてきたから、誰かの傍で勇気づける日差しはここまで届かない。 タービンの中でカサカサ言う、紙片の音が聞こえる。 光って泡立って、そのまま跡を残して消える完璧な球体。 coffeemute coffeemute の投稿をすべて表示