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今日は焙煎の煙に目を痛めていた。煙ってなんなんだろう。燃焼による酸化で発生した、酸性のガス…?あまり適当な事を言ってはいけない。寝言は寝て言うべきである。

何かがおかしい、私は好きな時間に好きな場所へ飛んでいけた経験でもあるのだろうか。現にこうして日記をつけている間も、刻一刻と時間はせまり、立ち寄ろうと思っていた店の看板の時間は迫りつつあるのに、私はラップトップを閉じて扉をあければ、そこに目当ての店のファサードが待ち受けているかのように、悠々と構えている。当然だが、実際そんなことはない。
だから、行く気は十分にあったのに、反故にしてしまった約束事の、なんと多いことか。

お互いさえよければ、好きなタイミングで、好きな場所で会うことができる世界なんてあったら、なんと素敵なことだろうか。公道を走る寝台列車と同じくらい、素敵である。
私は私と話をしたいと思ってくれた友人の元へ、それが何時であろうと、何十年前であろうと先であろうと、飛んでいきたい(誰もいなかったとしたら、誰もいない場所へ飛んで行きたい!)。私のハンカチが必要だった人がいるかもしれない、と想像することは自由であり、人畜無害で有益なことではなかろうか。

夜が短い。名古屋はとにかく夜が短い。
誰かがまだ起きている気配を感じながら、寂しさを抱えて家路に着く。そんな夜を過ごすことは殆ど無くなってしまった。
人間、今際の際を向こう側へ渡るときは誰だって1人である。そんな実感を遠巻きに感じる夜がない。夜の自分が猿轡をかまされている気分である。
今日は夜更かしをしてみようかな。