愛に

死に化粧のまま君が二度笑う
一度目は花に、二度目はうっ血した手首に
私たちにとってかわる私たち
すり替えは続いている。
夜通し明るい投光器が照らし出す土嚢の山に
なにが詰まっているのかをたしかめる術はない
堀を越えて抜刀した
火をつけてはやはり、彼らの思う壺だったので私は
もう一度あの夕陽が沈む
その方角を変えてみるところからすべてを
始めてみたいのかもしれない。