もこもこの入道雲の過剰、白飛びするビルとビル街、手の中でどんどんとアイスクリームじゃなくなっていくもの。

この席はあなたが座るんだったか、あなたじゃない人が座るんだったか、そもそもそんな取り決めがあったのか、襟元の汗染みは答えない。

あなたは誰だ、あらゆる答えにピンとこない問いかけ。最後にスイッチを切ってから蓄え続けた、カビとタバコの煙を吐き続ける機械。

いのちを大切に!とか、あなたは一人じゃない!みたいな言葉がけが胡乱さをまして含み笑いが永遠に終わらない。

色と色とはやけにくっきりと違って見えるのに、形だけがすべからく、逃げ水に浸ったような世界。