最近またブログを書く生活から遠ざかっていた。特に理由はない。でも理由もなく人は涙したりできるはずで、だから私も理由なくブログを書く生活から遠ざかる。
最近は非常にオーバーグラウンドな音楽ばかり聴いている。
彼らの音楽は人生のどこかで複数回、意図せず耳にしたことがある。
彼らの音楽は耳障りが非常によくキャッチーで、歌詞も聞き取りやすく、誦じて歌いやすい。
彼らの音楽は誰かと感想を共有しあえる。
彼らの音楽は、極端な話楽曲ごとに二次情報に溢れており、楽曲のディテールについて知識を深めやすい環境が整っている。
ミューズの微笑みに肉薄しない、遥か手前の陋巷で押し合いへし合いしているポップミュージック、しかもその、曲の良し悪しでない副次的な要素でもって、私はインディーミュージックに耳を傾ける時間を惜しんでミスチルを熱唱したりしながら家の建具を作ったりしている。
理由は特にない。
でも「好きである」という理由だけでひとつの音楽を聴く力はもう私には残されていないかもしれない。
「あ、あれ聴いてるの?いいよね」この声にどれだけ心が救われるだろう洗われるだろう?
綺麗で大きなコンサートホールで、しっかりした席が設られていてゆっくり座れて、周りに意図せず出会う知り合いなど一人もおらず、咀嚼音の鳴らない菓子などをゆっくりつまみながら渡されたパンフレットやフライヤーを眺めている間に幕があがり、快適なコンサートがしめやかに開かれ…
そこに立ってるやつなんか誰だって良いんだよ、だからやつらを引き摺り下ろせ、それだけを考えろよ。